呼吸とマスクの関係3・大貫
皆さん、こんにちは!
Improve KYOTO契約トレーナーの大貫です。
これまで過去2回のコラムの中で、
ご自身の免疫力を上げるために必須な鼻呼吸
に関してお伝えしております。
前回はウイルスの感染やアレルギー反応を防ぎ、症状を抑えるためには、
空気の通り道である気道の湿度を保つために、
マスクをしながら鼻呼吸をすることが大切
とお伝えしました。
今回はさらに掘り下げて、あまり知られていない鼻呼吸の副産物、
一酸化窒素
についてお伝えしますね。
実は、鼻呼吸をしていると
鼻腔や副鼻腔で生成される一酸化窒素を吸入することができます。
一昔前までは排気ガスなどに含まれる悪い物質というイメージでしたが、
1992年には科学雑誌「Science」の分子オブ・ザ・イヤーにも選ばれているんです!
一酸化窒素は近年注目されていて、
☑︎免疫機能を助ける抗ウイルス
☑︎抗菌作用
があるんです。
ウイルスやアレルギー物質に直接作用するか、
または間接的に症状を和らげることができるか、
新型コロナの感染が拡大していた頃から、アメリカやイタリアでは臨床試験が始まっていたようです。
また一酸化窒素の効能は、
免疫作用だけでなく、
☑︎血管拡張作用
(高血圧の人、注目ですよ!)や
☑︎神経伝達調整機能1)
など、
体にとって良い働きも数多くあるんです。
鼻で息を吐いたり、
ハミングをすると
たくさん出る2)
ということなので、
マスクをつけて生活される際には、
口を開けずハミングしながら鼻呼吸すること
をお勧めします!
参考文献
1) 赤池 孝章, 一酸化窒素 (NO) による感染防御と病態形成に関する研究, 日本細菌学雑誌, 2001, 56 巻, 3 号, p. 503-511, https://doi.org/10.3412/jsb.56.503
2) Lundberg JO, Maniscalo M, Sofia M, Lundblad L, Weitzberg E. Humming, Nitric Oxide, and Paranasal Sinus Obstruction. JAMA. 2003;289(3):302–303. doi:10.1001/jama.289.3.302-b